カクテルのレシピ上では使われるスタイルや基本的手法について
あまり細かくは語れませんので、ここで紹介しておきます。
必要時に適宜読むようにしてくださいね。
カクテルの計量法
シングル
ストレートグラスやリキュールグラス一杯分の容量。
一般には30mlまたは米英の1オンス。
ちなみにダブルはシングルの倍。
フィンガー
タンブラーの底から指の部分の高さまでの量。
ツーフィンガーは指二本分の意味です。
プルーフ
アルコール度数の単位。
半分にすると日本のアルコール度数。
ドロップ
ビターボトル一滴分の量。約1/5ml。
ダッシュ
ビターボトル一振り分の量。約1ml。
ティースプーン
ティースプーン一杯分。約5ml。
ジガー
イギリスではダブルの量。アメリカでは45ml。
パイント
16オンス(480ml)の事。
1オンスは30ml。
クォート
2パイント(960ml)の事。
基本的手法
詳しいやり方は、カクテルブックを見て各自覚えてください。
(もしくはいきつけのバーで技術を見て盗んでください)
文章で説明してもあまり意味がなさそうですので(爆)
シェーク
シェークは、シェーカーに氷と材料を入れて振る事。卵や生クリームなど混ざりにくい材料を
強く混ぜる事が出来、急速に材料を冷やし、アルコール度数の高い酒を飲みやすくする効果もあります。
多くのショート・カクテルで使われているポピュラーな手法です。
ステア
ステアとは混ぜるという意味で使われますが、カクテルの技法としては、
特にミキシング・グラスを使ってかき混ぜる事を指します。
シェークすると濁ってしまう材料を使う場合などに使用します。
ビルド
材料を直接グラスに注いで作る技法の事。
炭酸を含んだ材料を使う場合や、プース・カフェスタイルのカクテルを作る場合はほとんどがこの製法。
シェークやステアと比べて手軽ですが、材料をあらかじめ冷やしておく必要があります。
材料を入れた後に軽くステアする事も多く、プース・カフェの場合は
材料を順に浮かべるので、バースプーンを使ってそっと注ぎます。
ブレンド
ミキサーやブレンダー等の器具を使って材料を混ぜ合わせる事で、フローズンスタイルの
カクテルを作る場合は必須の技法です。フローズンスタイルの作り方は、リキュール等の
材料と一緒にクラッシュド・アイスをミキサー(ブレンダー)に入れて、スイッチを入れる。
あとは氷が細かい粒状になったらスイッチを切って、グラスに注ぐだけです。
スタイル
カクテルには作り方の共通点をまとめたスタイルがあります。
ネーミングに使われる事も多いので、代表的なものをおさらいして
カクテル名のルーツを探ってみましょう。
(結構色々あるなぁ)
オン・ザ・ロック
氷を入れたオールド・ファッションド・グラスに材料を注いで作るスタイル。
大きな氷を岩に見立て、岩の上に注ぐというのが名前の由来とされています。
カップ
パーティドリンクの定番で、一度の数杯分作れるのが便利。
ウォータージョッキにワインやブランデー、リキュール、ソーダ、フルーツ等を加えて作り、
タンブラーに取り分けて飲むのが一般的。
クーラー
大型グラスの中で直接作るドリンクの事。冷たく、渇きを癒すものを全般的に呼ぶ事も。
通常は1種類のスピリッツ(酒)にレモン等のジュースとシロップを加え、炭酸飲料を入れて作ります。
コブラー
靴屋、靴修理師の意味を持つコブラー。
氷を入れたゴブレットにスピリッツ、シロップ等を注ぎ、ステアしてフルーツ、ミントの葉等を飾ります。
柑橘系ジュースはほとんど使わないのが特徴です。
コリンズ
ジンやラム等のスピリッツにレモンジュースとシロップを加え、ソーダを加えます。
フィズと似ていますがコリンズ・グラスを使用し、ジョン・コリンズ、トム・コリンズ等のカクテルが有名。
サワー
「酸っぱい」という意味があり、スピリッツにレモンジュース、砂糖等を加えるドリンク。
日本で○○サワーと言うと炭酸が入ったものが有名ですが、アメリカでは原則的にソーダは使いません。
ジュレップ
スピリッツにミントの葉を混ぜいれるスタイル。クラッシュド・アイスを大きなグラスに沢山入れておき、
十分にステアしてから作ります。アメリカ南部で昔から飲まれていた飲み物です。
スリング
ドイツ語Schlingen(飲む)が語源と言われています。
スピリッツにレモンジュースやシロップ等を加え、水、湯、ソーダで満たします。
ホットとコールドがあり、シンガポール・スリングが有名。
ハイボール
スピリッツなどのあらゆる酒を、ソフトドリンクで割ったものを指します。
水割り等もハイボールの一種で、かなり広い意味。
日本でハイボールと言うと、ウイスキーのソーダ割りの方が有名ですね。
ブランデーのQoo(清涼飲料水)割り(←やった事がある)もハイボールなんだろうか(自爆)
バック
牡鹿という意味があり、まるで牡鹿のようにキックのある
(アルコール度数が高い)飲み物というのがいわれ。
タンブラーに氷を入れ、スピリッツにレモンジュースとジンジャーエールを加えて作ります。
パンチ
パンチボウルで一度に数人分のドリンクを作って、パンチカップに注いで飲む
パーティ用のドリンク。ワインやスピリッツをベースにジュースやフルーツ等
五種類の材料を(最近は五種類にこだわらないそうです)入れて作るのが一般的。
フィズ
ソーダが注がれた時に発するシュッという擬音語が語源。
スピリッツにレモンジュース、砂糖を加えてシェークし、
タンブラーに注いでソーダで満たすのが基本。
ジン・フィズが有名です。
プース・カフェ
数種類のスピリッツやリキュール、生クリーム等を層になるように積み重ねたスタイル。
液体の比重が大きい物から順に注いで作ります。注ぎ方には技術が必要ですが、
完成時の美しさは一級品。でも飲む時に崩されたら泣けるんだろうなぁ。
フラッペ
カクテルグラスかソーサー型シャンパングラスにクラッシュド・アイスを入れ、
直接液体を注ぐ場合と、クラッシュド・アイスと材料をシェークしてから
グラスに注ぐ場合とがあります。(ブレンダーで混ぜるのは後述するフローズン)
フローズン
クラッシュド・アイスと材料をミキサーかブレンダーでブレンドするスタイル。
カクテルがシャーベット状になり、クラッシュド・アイスの量で固さが決まります。
フロート
フロートは浮かべるという意味。比重の違いを利用して、酒の上に他の酒やクリーム等を
混ざらないように浮かべるスタイル。液体の上に生クリームを浮かべたりする技法の
名前でもあります。エンゼル・キッス(他の国ではエンゼル・ティップ)が有名かな?
ミスト
スピリッツをシェークして、氷と一緒にオールド・ファッションド・グラスに注いで作るスタイルが
基本形ですが、クラッシュド・アイスを詰めたグラスに材料を注ぐスタイルもあります。
リッキー
スピリッツをベースに、ライムジュースまたはレモンジュースを加え、ソーダで満たすスタイル。
砂糖を入れないのが特徴で、ジュースは果実をグラスの中で絞り、フレッシュな物を使います。
余談ですが、私がある店でジン・リッキーを頼んだ時、ライムスライスしか入っておらず
(このタイプは半分に切ったライムの方がメジャー)マドラーがなかったので、
未使用の割り箸で果肉をつついたという文字通り苦肉の策を取ったことがあります。
(良い大人は真似しないようにね♪(しないって))
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