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第1章 変貌した世界(基本用語&基本的な世界解説)
まずは出演者集合。
暗闇の中。
手探りで、誰かが照明のスイッチを入れる。
丸いテーブルに置いてあるのは5体のぬいぐるみと4枚のカルテ。
中央に羊のぬいぐるみが配置され、その周りにに他のぬいぐるみを配置している。
ご丁寧に、各ぬいぐるみの横にネームプレートまで。
ここで、4人の風貌が明らかになる。
眼鏡をかけ、白衣を着た少年。
何処かの高校の制服を着た気弱そうな少年。
軍服に似た制服をかっちり着こなしている仏頂面の男。
よれよれコートに安手の背広を着た青年。
各自、テーブルに置かれたネームプレートとぬいぐるみを取った。
??:……確か、「最近オーヴァード発症者が増えている為、新たなオーヴァードに向けて『変貌した世界』の
概要を説明するための集まり」だったはずだな?
??:うん、ぼくはそう聞いたよ。
??:俺もそう聞いたな。わざわざ『昔の職場』に呼ばれるとは思わなかったが。
?:僕もっすよ。んで、なんでぬいぐるみが置かれているっすか?妙にファンシーで落ち着かないっす。
そもそも主催者は何処っすか?
??:それぞれのぬいぐるみにネームプレートがついていたからな。とりあえず配ってみたんだが……おや?
残った羊のぬいぐるみの横に手紙が一通。文字はワープロ書きのようだ。
???:今回は集まっていただきどうもありがとう。
早速だが座談会形式で『この世界』の変貌についてその他諸々の話を噛み砕いて説明していただきたい。
既存の説明ではわかりづらい事が多いからね。じゃ、頼むよ。
追伸:ぬいぐるみは単なる趣味だ、気にしない気にしない。
雅之:だ、そうだな。まずは自己紹介から始めるとしようか。
私は“静かなる読み手”白河 雅之だ。本来、別の支部でイリーガルをやっているのだがちょくちょくここ……久路洲市に
出向する事が多くなってきたな。
慎一:じゃあ次はぼくだね。“血染めの拳”久川 慎一だよ。久路洲市で高校生兼UGNエージェントをやってる。
元々はイリーガルだったんだ。将来の夢はUGNのホワイトハンドで働く事ー。
創一:“見えざる弾丸”波多野 創一だ。とある街でUGNとは違った組織に属している。元UGNエージェントだ。
誠:“無銘の刀”:小野寺 誠っす。ところで、発症したシンドロームは言わなくていいんすか?
ビデオ回ってるっすよ?……ああ、言い忘れてたっす。久路洲市で刑事をやってるっす。
雅之:とりあえず、各自のカルテを確認しておくか。
“静かなる読み手”白河 雅之(使用経験点50)
“血染めの拳”久川 慎一(使用経験点24)
“見えざる弾丸”波多野 創一(使用経験点31)
“無銘の刀”小野寺 誠(使用経験点29)
雅之:我々の戦闘力については、先ほど提示したカルテを参照しておいてもらいたい。
なお、各人の名前の前に書かれている名称は『コードネーム』、つまり通り名だ。
基本的に使用する技から付けられる場合や戦いぶりを見て味方や敵が名付ける場合、自称する場合の3ケースだな。
誠:僕のコードネームは、暴走時に付けられたコードネームから一ひねりしたものっす。かっこいいっす(えっへん)
慎一:で、ぼく達の場合は使用する技から付けられているね。
雅之:ちなみに、まだこの段階ではカルテを一読してもちんぷんかんぷんだろうから流し読みでも構わんぞ。
カルテの説明はもう少し後になるからな。ざっと雰囲気だけ掴んでおくくらいがちょうどいい。
……まあ、それはいいんだが。
慎一:ん?何か問題あるの?
雅之:今回集められた人員に大きな問題がある。
誠:と言うと?
創一:各メンバーのシンドロームが偏っているからな。モルフェウス2人にノイマン2人。
誠:ああ、レネゲイド発症のサンプルが少ないって事っすね。
雅之:この時間までに借りられたサンプルのカルテが我々4人の分だけだったのは痛かったな。
……ああ、まだ専門用語は連発するな?初心者向きの会話ではないぞ。
と言うわけで、だ。まずはシンドロームの説明ではなく基本的な用語の説明に回りたいと思う。
その後、この変貌した『世界』について軽く説明しようと思う。
おそらく、講師役は私なのだろうな?(周りを見回してため息)
慎一:この中では一番適任だと思うなぁ。
あ、ちなみにこのメンバーが選出された理由は聞いてるよ。
通常のオーヴァード、つまりぼく。で、ちょっと特殊な発症形態のオーヴァード、それであとは別の街から来たオーヴァード。
で、講師役に雅之にーちゃんなんだよー。
雅之:私はそもそも久路洲市支部所属のメンバーではないのだがなぁ。まあいい。代表で挨拶しておこう。
こほん、と咳払い。
雅之:ようこそ、変貌した世界へ。
君達は今、大変戸惑っている事だろう。
何しろ、今まで認識していた世界と現在認識している世界の『ズレ』が激しすぎるからな。
まずは君達が手にした『力』の大きさ。これを認識してもらいたい。
君達がどんな理由で我々の仲間入りを果たしたのかは知らない。
その『力』は容易に人を殺し、人を惑わすモノだ。無闇に使うべきではない。
しかし、だ。
君達の内に秘められた『力』が何処から来るのか、それを制御するにはどうしたらいいのか。
そして、君たちが今「ここにいる理由」を考える一助になればいいと思う。
君達は今、『日常』と『非日常』の狭間を不安定な状態でたゆたっている。
我々が持つ『力』は、『日常』に居続ける為の手段であると共に『非日常』への誘いともなりうる諸刃の剣だ。
我々、そして君達が『日常』に居続ける為の方法の模索および提示。それが、この講習最大の目的である。忘れないように。
基本用語説明
雅之:というわけで、だ。基本的にわかりにくい単語を噛み砕いて説明しようと思う。
ただでさえレネゲイド関連用語は説明が少なすぎるからな。
まずは、主に使用される単語を下に列挙する。とりあえずこれだけ知っておけば問題はない。
一部、普段は使用されない単語もあるが気にするな。
カルテ作成時(羊さん通訳:キャラクターメイキング)に必要なんだ。
世界共通用語
レネゲイドウイルス
オーヴァード
ジャーム
UGN
ファルスハーツ
レネゲイド関連用語
シンドローム
侵触率
侵触率基本値
エフェクト
ロイス
タイタス
誠:ざっとこんなもんっすかね。……多分。
創一:基本的にはこんなもんだな。
慎一:じゃ、そろそろレクチャー開始だねっ。
世界共通用語
レネゲイドウイルス
雅之:まずはこの単語からだな。我々が感染したウイルスの名前だ。
このウイルスの影響により、我々は超常現象に近い能力を発揮する。
創一:公式記録上は18年前に、世界中で蔓延し始めたウイルスだとされているな。
なお、感染=即発症、ではない。
生涯、発症することがなければそれに越した事はないのだが……
慎一:大抵の場合、何らかのきっかけで発症するんだよね。
感染してすぐ発症ってケースもあるし、わざわざ誰かからうつされたってケースもあるし。
誠:知らないうちに発症していたというケースもあるっす。ある意味これが一番厄介っす。
それに、発症していないウイルス保有者まで含めたら膨大な数になるっす。
感染力はかなり強いウイルスと考えていいっすね。
雅之:さて、いきなり難しそうな単語にぶち当たってしまったな。
この説明ではどんなウイルスなのかわかりにくいだろう、諸君。
便宜上、風邪菌みたいなものだと考えてくれたまえ。あれも知らないうちに感染するからな。
慎一:雅之にーちゃん、その発言はどうだろう?(困った顔をしながら小首傾げ)
雅之:医者として一番わかりやすい例をあげてみただけだが。
あれほど感染した後個人差で様々な発症を起こす病気は珍しいぞ?
レネゲイドウイルスの発症形態ともある程度似ているからな。
さて、次。
オーヴァード
雅之:レネゲイドウイルスに感染し、発症した者の事を指す。
感染しただけでは『オーヴァード』とは呼ばんので注意しろ。
見た目は人間と同じだな。力を行使しなければ、の話だが。
慎一:えっとね、オーヴァードになると《リザレクト》や《ワーディング》っていう基本の『技』(エフェクト)と
それぞれの発症形態(シンドローム)に合わせた『技』が使えるんだ。
誠:ただし、そういったものを使用していくと段々ジャームに近づいていくっす。
あ、ジャームについては後述っす。
創一:ジャーム化を防ぐ手段はただ一つ。大事な誰かと『絆』(ロイス)を結び、それを守り抜く事だけだ。
雅之:『日常』の中にいたいと思う気持ち。それがある限り我々は『人』でいられる。……そう願いたいものだ。
ジャーム
雅之:オーヴァードが何らかの原因で『変貌』した姿だ。
わかりやすく言うならば『化け物』なのだろうな。
力の行使も躊躇わない上に、姿形も大きく変わるケースは珍しくない。
……我々とて、いつこうなるかわからんというのが現状であるのだが。
誠:発症時の暴走でそのままジャームになる事が多いらしいっす。
創一:『日常』にいる意味を失った時に、そうなる事もある。
基本的には、ジャーム化した者は殺害される。非情に思われるかもしれないが二次的な被害を抑える為だ。
慎一:たまにね、治療で正気に戻る事もあるんだ。ホントにレアなケースなんだけど。
雅之:今の所、ジャーム化したオーヴァードを沈静化させる技術は確立されていない。
元に戻れるかどうかは本人の意志次第、と言う事なのかもしれんな。
UGN
雅之:基本的に、オーヴァードやジャームによる被害を最小限に食い止めるため
日々尽力している組織だな。基本的に我々はUGNの依頼を受ける事が多い。
慎一:主に、オーヴァードやジャームが暴れた時の鎮圧及び保護。
事件を目撃した非オーヴァードへのアフターケア。ってところかな。
あと、後述するファルスハーツの工作を防ぐってのもあるね。
誠:まれに、ジャーム化した身内(UGNの関係者)の粛清なんかもあるっす。
ちょっとやりきれない任務っすけど。
ようするに、『変貌した世界を一般人の目に触れないよう覆い隠す事』がUGNの主任務みたいっすね。
まだ、この世界の真実を世界中の人たちが知るには早すぎるから……なんすかね?
創一:……まあ、慣れろとまでは言わない。ただ、情に溺れて任務を忘れる事だけはしてくれるな?
雅之:余談だが、UGNが粛清した無縁仏扱いのジャーム、事件に一般人や死亡したUGN関係者
(ジャーム、オーヴァード、非オーヴァード問わず)はUGN敷地内の墓地に葬られる事になる。
無論、我々も同じ運命にあるのだが。
なぞひつじの一口コメント
???:ジャーム化したら、ということですけどね。
(プレイヤーキャラクター(以下PC)がジャーム化するとゲームマスター(以下GM)に
キャラクターシートを預けなければいけないのです。NPCと化しますのでご注意)
慎一:まだ『変貌した世界』の実情を知られるわけにはいかないから、とはいえちょっと複雑な気分だよね。
誠:いつか、世界の真実を伝えられる日が来るんすかね?……こんな事言っちゃ不味いっすね。忘れて欲しいっす。
慎一:それでも……ぼく達が生きている『日常』を守れる仕事、嫌いじゃないからね?
ファルスハーツ
雅之:主なUGNの敵対組織だ。他にもいくつかあるのだが、表立ってやり合ってくる事が一番多いのはこの組織だな。
創一:UGNが行っているのが『変貌した世界の隠蔽』である事に対してこちらは『変貌した世界の顕現』……
つまりレネゲイドウイルスを広範囲にばら撒くバイオ・テロを行う、ファルスハーツ(以下FH)所属エージェントによる
覚醒したてのオーヴァード勧誘、その他レネゲイドに関する道具を使った行為を行っている。
誠:基本的に手段を選ばない面々が多いっす。
世界の真実を隠すか隠さないか、どちらが正しいのかはわからないっすけど……彼等のやり方は許せないっす。
慎一:うん。『日常』を簡単に壊そうとする人たちはぼくも嫌い。
オーヴァードでもそうじゃなくても、『日常』って大事なのになぁ……。
レネゲイド関連用語
シンドローム
雅之:平たく言えばレネゲイドの発症形態(症候群)だな。現在判明している時点で12種類。
どのシンドロームを保有しているにせよ、常識を覆す能力を秘めている事は間違いない。
シンドロームの名前は今から読み上げる。
各シンドロームの特徴については次回説明する予定なので割愛させてもらうぞ。
エンジェルハィロゥ
ブラックドッグ
ブラム=ストーカー
キュマイラ
エグザイル
ハヌマーン
モルフェウス
ノイマン
オルクス
サラマンダー
ソラリス
バロール
ちなみに我々四人のシンドロームがなんなのかはカルテをもう一度見てもらおう。
……人選どうにかならなかったのか、いや冗談抜きで。
“静かなる読み手”白河 雅之 モルフェウス/ソラリス(使用経験点50)
“血染めの拳”久川 慎一 ブラム=ストーカー/ノイマン(使用経験点24)
“見えざる弾丸”波多野 創一 キュマイラ/ノイマン(使用経験点31)
“無銘の刀”小野寺 誠 エグザイル/モルフェウス(使用経験点29)
慎一:もしかしたら、もっと他にもあるのかもしれないね。そのうちまた発見されるのかも。
創一:なお、我々オーヴァードは基本的に一つないしは二つのシンドロームを保有している。
一つのシンドロームのみを発症しているならばピュアブリード(純血種)、二つ発症しているならば
クロスブリード(雑種)だ。
誠:雑種って呼び方なんとかならないっすかねえ。イメージ悪いっす。
雅之:何を言うか。クロスブリードはピュアブリードに比べて戦術の幅が広くなるのだぞ。
いいじゃないかクロスブリード。
まあ、確かにピュアブリードのポテンシャルの高さも魅力的ではあるのだが。
侵触率
雅之:オーヴァードないしはジャームの強さを測る基準の一つだ。
高ければ高いほどポテンシャルも正比例して上がる。
慎一:基本的に、エフェクト使ったり《リザレクト》したり『非日常』に接していると上がるものなんだよー。
なぞひつじの一口コメント
???:基本的に侵触率が上がる方法は以下の通り
・シーンに登場する(エンディング除く)
・エフェクトを使用する
・《リザレクト》で復活
・ジェネシフトを使用
・衝動判定(PC自身の持つ衝動に耐え切る為の判定)
・特定のアイテム使用
などです。
特にジェネシフトやエフェクトの使用は計画的に行う必要がありますね。
誠:侵触率が上がると強くなる、っていうのは僕らも同じっす。
でも、侵触率の上がりすぎでジャームになったら本末転倒っす。
僕らは、『日常』を守る為に、『日常』へ帰る為に戦っているんすから。
創一:その通り。くれぐれも手段と目的は取り違えないように、な。
侵触率基本値
雅之:我々オーヴァードが『日常』に溶け込んでいる間の侵触率だ。
普段はこの数値で固定化されている。
誠:で、僕等オーヴァードは『非日常』を肌で察知すると侵触率の上昇を始めるっす。
戦闘態勢に移行、ってところっすね。
慎一:でも、『非日常』の原因を排除してもう安心だと感じたらちゃんと元の数値に戻るんだよ。
それが、侵触率基本値なんだ。
創一:この基本侵食値、一般的なオーヴァードは28%〜36%だ。
『特殊なオーヴァード』はこの限りではないが。
まあ、これについて他に語る事はなさそうだな。
なぞひつじの一口コメント
???:まあ、『特殊なオーヴァード』については別の章でご説明いたしますので。
エフェクト
雅之:厳密に言えば『人』でなくなった我々が得た力。『人間』は持ち得ない力だ。
ファンタジーによく出てくる魔法のような力だと考えてくれればいい。
どれも強力無比ではあるが、その代償として我々は『人』から遠ざかっていく。
創一:……だから、オーヴァードである事を認識していないものがエフェクトを多用するのは危険なのだ。
代償を知らないままに力を行使するのだからな。
慎一:だからね、無意味なエフェクトの使用は駄目なんだよ?
それが出来る時点で『人』じゃなくなっちゃう。
誠:うう……暴走した過去があるんで耳が痛いっす……(がっくりと肩を落とす)
ロイス
雅之:大事な人間との……(いや、人間でない事もあるが(ぼそぼそ))『絆』の事だな。
我々オーヴァードが『日常』に固執する理由。戻りたい場所。それがロイスだ。
誠:友達とか上司とか家族とか恋人とか、そういう間柄が一般的っす。
そういえば、まれに敵とロイスを結んでいる人もいるっすけど……なんで?
創一:そいつを倒すまでは死ねない、という決意の証ではないだろうか?
別にロイスを結ぶ相手が親しい間柄だけとは限らない事は覚えておくといい。
誠:ああ、なるほど。それなら納得っす。
創一:では次に、ロイスの結び方を説明しよう。(慎一のカルテを抜き取り)ここから例を上げるとしよう。
“オーディンの槍”黒須 左京 信頼/■恐怖
雅之:『“オーディンの槍”〜』と言うのがロイスを結んでいる相手の名前。『信頼/■恐怖』と言うのが
相手への感情だな。
誠:『信頼』がポジの感情、つまり良いイメージの感情っす。(基本的に)
で、『恐怖』がネガの感情、悪いイメージの感情。
■の付いている方が、普段その相手に抱いている表の感情っす。どうやら、慎一君は左京君が怖いらしいっす。
仲良くしなきゃダメっすよー、仕事仲間なんすから。
慎一:ぶー、余計なお世話。(むくれる)
ちなみに、知り合い=ロイスを結んでいるってわけじゃないよ?
たとえば、ぼくと雅之にーちゃんはいとこ同士だけどロイス結んでないし。その辺りはカルテを見てね。
(羊さん通訳:ロイス欄を参照。参考までに未固定ロイス(昇華ロイスも含まれている事がある)も見ておくといいです)
“静かなる読み手”白河 雅之 モルフェウス/ソラリス(使用経験点50)
“血染めの拳”久川 慎一 ブラム=ストーカー/ノイマン(使用経験点24)
雅之:まあ、ロイスを結んでいる相手とは基本的に知り合いだと考えて問題ない。
そして何より、『絆』(ロイス)が我々オーヴァードを『人』たらしめている要因である事を忘れないでもらいたい。
慎一:雅之にーちゃん、その言い方堅苦しくてやだ。
えっとね、誰にでも大事な人はちゃんといると思うんだ。
絆(ロイス)っていうのはぼく達が生きている『日常』の象徴だから。大事にしなきゃだめなんだからね?
タイタス
雅之:先ほど説明した「ロイス」が何らかの要因で機能しなくなった状態、つまり君たちにとって
『日常』に帰りたいという理由にならなくなった絆の事だな。
創一:例を上げるならば、婚約者ないし恋人が亡くなった、友人と絶縁状態になった、倒すべき敵を倒した……等だな。
相手との関係が劇的に変化した際タイタスになるケースが多い。
関係が変化してもなおその絆に固執するケースもあるので、必ずタイタスになる……というわけではないのだが。
誠:じゃあ、全く無意味なモノなんすか?タイタスって。
慎一:違うよ。ぼく達はその想いを力に変える事が出来るんだ。
目の前にいる敵を打ち倒す為に。倒れた友達の無念を晴らす為に。そういう時、力になってくれるのがタイタスなんだよ。
なぞひつじの一口コメント
???:というわけでタイタスの効果はちょこっと複雑になるので説明しましょう。
タイタスの使用タイミングは判定前に使用する場合と判定後に使用する場合、そして
特殊なタイミングの場合と分かれますので注意。
何らかの判定前(ダイスを振る前)
・判定時のダイスを+10個
・判定時のクリティカルを-1する。
何らかの判定後もOK(ダイスを振った後でもOK)
・判定の達成値を+[1D10]する
特殊なタイミング
・蘇生(HPが0になり[昏倒]ないしは[死亡状態]になった時に使用。
HPが上限まで回復する。ただしシーンが変わる前に宣言する事。
???:基本的に、自分自身にしかタイタスの効果は適用されないので注意しようね。
(例外もあるけど、それは次回以降に説明しましょう)
雅之:関係が以前とは変わってしまってもなお抱え続けている想い、捨てられない想い。
それがタイタスだと考えてもらえればいい。
慎一:(創一のカルテを見ながら)奥さんいたんだー。……でもタイタスになってるね。離婚?
(羊さん通訳:未固定・昇華ロイスを参照)
“見えざる弾丸”波多野 創一 キュマイラ/ノイマン(使用経験点31)
創一:(おもむろに鈍色のコインを取り出し、慎一に向けて投射)大人の事情に口出ししない方が賢明だ。
……死にたくなければな(真顔で)
慎一:うわーんひどいー、何するのー(すれすれで避ける。コインは後ろの壁に。大穴が開く)
誠:流石にそれは無神経っす(びし)大人の関係ってのは複雑なんすよ?
まあ、僕もちょっと特殊な事情があったんすけど(ため息)
(羊さん通訳:こちらも未固定・昇華ロイスを参照。特殊な関係のタイタスもあるのです)
“無銘の刀”小野寺 誠 エグザイル/モルフェウス(使用経験点29)
雅之:人には触れられたくない事情もある。誰にでも、な(苦笑いしている)
一時閉幕-授業中断-
雅之:とりあえず、こんな所だ。授業は一時中断する。資料が足りん(きっぱり)
慎一:次は何を紹介するの?
創一:先ほどのレクチャーで軽く説明していた「シンドローム」について、だったな?
誠:説明が長くなりそうっすねえ……(生欠伸)
雅之:ええい、不真面目な生徒役だなまったく。
……まあ、それはさておき。
次の授業までにサンプルとなるカルテはある程度そろえておく。
発症の実例は多い方がわかりやすかろう?
慎一:じゃあ、今日はこれで終わりだね?スイッチ切るよー。
誠:それにしても、たまにしゃべるこのぬいぐるみ……一体どんな仕掛けなんすかね?
(うにうにむにむにとひつじのぬいぐるみをいじくる)
ぶちり。収録を終え、スイッチを切ったようだ。
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