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第5章 この世界で生き抜くために(セッションの流れ)
開幕-授業再開-
雅之:今回は、我々がどのような形で『非日常』に関わるのか、そしてどのようにして『日常』に帰ってくるのか。
それについて話す事にしよう。
慎一:何パターンかあるような気がするんだけど?
創一:まあ、いくつか例を紹介すればいいだろう。
事件に巻き込まれる学生のオーヴァードは意外と多いらしい。
誠:…………今ここにいるメンツで、そういう人いないっすね(ぼそ)
雅之:一応、事件に巻き込まれる可能性がある立場なんだがな。私は(げんこつぐりぐり)
誠:うわーん、痛いっす痛いっす!(たしたし、とテーブルを叩く)
???:(やっぱり動かないし。授業すっかり任せっきり?)
日常→非日常→日常
雅之:では、我々オーヴァードがどのようにして非日常を生き抜いていくのか紹介しよう。
あくまでこれは、一例に過ぎない。我々が想像もしていない『非日常』の光景もあるのかもしれんな。
マスターシーン
慎一:ええっと、ぼく達が関われる事だっけ、これ?
雅之:いいや、我々自身は関与不能だな。後になって「こんな事があった」と人伝に聞く事はあるのだが。
誠:こう、悪い奴らの陰謀の香りがぷんぷんっす!(拳振り上げ)
創一:また微妙な説明だな、それは(苦笑い)俺が少々要約しておくか。
事件の関係者が、この時に何らかの行動を起こしている……との事だ。
雅之:我々が関与出来ない事柄である以上、それを止める手立てはないのだが。
???:(ごにょごにょと慎一に耳打ち)
慎一:ええと。ひつじさんが『この場面は、オープニング・フェイズだけでなくミドルの中間やクライマックス直前に入る事もある』ってさ。
よくわからないけど、そういうことらしいよ(にこー)
オープニング・フェイズ
雅之:この時、我々が事件に関わるきっかけがやってくる。いくつかパターンがあるので、説明しよう。
創一:まず、UGNなどの組織に関係したオーヴァードの場合。依頼、もしくは指令を受けて事件の解決に尽力する事になる。
次に、探偵や警察、情報屋などの裏社会に足を踏み入れている職業の場合。
少々、組織絡みの場合と重複するように見えるかもしれんが、このケースでは個人単位での活動だからな。
で、事件に関わりのある人物もしくはアイテムに接触した場合。俗に言う巻き込まれ型だな。
誠:ああ、巻き込まれ型と言っても能動的な巻き込まれと受動的な巻き込まれがあるっす。
事件関係者に偶然出会って事件に巻き込まれ、っていうのが受動的巻き込まれ。
自分から事件に首突っ込むケースは能動的巻き込まれっすね。報道関係者はこういうの多いっす。
慎一:とにかく、この時から侵食値が上がるんだ。レネゲイドが『非日常』を感知するんだね、きっと。
ミドル・フェイズ
雅之:ここからが本番だな。事件解決の為に我々が動き出すのはこの辺りからだ。
主な行動および事象は、以下の4つに分けられる。
・固定イベント
・出会い系シーン
・情報収集
・トリガーイベント
慎一:じゃあ、説明よろしくね。雅之にーちゃん。
・固定イベント
誠:僕達が事件に関わった事がわかるような『何か』が起こる頃っすね。
んー、説明するのは意外と難しいっすね。わかりやすい例が見つからないっす。
まああれっす。「ヤバい、なんか事件に関わったみたいー」みたいな出来事がなんか起こるはずなんで多分わかるっすよ、うん(目逸)
・出会い系シーン
創一:事件に関与した面々、つまり我々が邂逅する。
偶然か必然かはこの際関係ない。『邂逅した』事実こそが重要である。
この場でなんらかの情報交換をするケースが大半だな。
慎一:たまに顔合わすだけって事があるね。お互い仲悪いとか事件と関わってないんじゃないかとかそういうので(遠い目)
雅之:まあ、そんな事もあるが。なんとか相手を説得するなりなんなりして情報を聞き出せと言いたいぞ、私は(苦笑い)
誠:と、とにかく重要なんすよ。顔合わせるだけでもっ(主張してみる)
・情報収集
慎一:事件に関わりのありそうな情報を集めるんだよ。この辺りから事件の構造がわかってくるようになるんだよね。
雅之:それでも、この段階で事件の全容解明は困難だと言わざるをえないのだが。
創一:事件の真相を知る手がかりは得られる。それだけでも良しとしたいものだ。
誠:「起承転結」で言うならば「承」の辺りっすか?
事件が起こった後、事態が大きく展開するまでの間って事になるわけなんすから。
雅之:ふむ、「起承転結」で表すとそうなるな。
ああ、言い忘れていたな。情報収集は非常に重要なのでくれぐれも怠る事のないように。
知るべき情報が何なのかわからない以上、調べられるものは調べる。これがセオリーだ。
創一:この時、自分のコネやエフェクトを使うのもいいだろう。それに見合った情報が手に入るはずだ。
誠:うう、僕はコネも情報収集用のエフェクトも中途半端っす……(がっくり)
・トリガーイベント
創一:この辺りから、事態が急変する。
犠牲者がさらに増える、事件を引き起こした犯人のアジトがわかる、親しくしている誰かが危機に陥る、等だな。
慎一:とにかく、良くも悪くも色々な出来事が起こっちゃうんだ。特に、親しくしている人が大変な目に遭うのは辛いなあ。
誠:ああ、僕達自身が危機に陥るってケースもあるんすよ。そういうのもなんかイヤっす。
雅之:わがままだなまったく。とにかく、事件の犯人および黒幕と対決する前のひとコマだと思ってもらえればいい。
この時起こる出来事で、事件解決の動機が強まる。
すなわち、我々が『日常』に帰る動機が強まる、と言う事でもある。
クライマックス・フェイズ
雅之:事件を引き起こした原因、諸悪の根源を排除する。敵となったジャームやオーヴァードを倒すという手段が大半だな。
慎一:EXレネゲイドが暴走ってケースもあるね。こういうのが相手だったら、倒すのを躊躇ったりしないんだけど……
創一:親しいものがジャームだった、というケースもある。せめて、我々の手で引導を渡してやるべきだろう。
誠:ジャームだからといって必ず殺さなきゃいけないわけじゃないっす!説得に応じてくれる場合も……あるはずっすよ。
雅之:どのような形になろうとも、ここで決着をつけなければならない。
それが、『日常』を護る為に我々がなすべき事だから、な。
創一:事件の元凶を排除した時点で、やっと我々の『仕事』が終わったと言える。
後味の悪い結果に終わる事は多いが……(気だるげにため息をつく)
自律判定
誠:事件が終わって一安心、と言いたい所なんすけどまだ早いっす。
僕達は事件の原因を排除する為に侵触率を上げながらも戦う事が多いっす。
そのままだと僕達はみんなジャーム化してしまうっす。(がくがくぶるぶる)
創一:勿論、ジャーム化を防ぐ手段はある。最初の授業(第1章)で『ロイス』について説明したな。覚えているだろうか。
慎一:うん、ぼく達にとって大事な人達の事だよね。
雅之:その通り。その『ロイス』との絆が日常に戻ってくる足がかりとなる。
我々が日常に帰ってくる理由、それが『ロイス』だ。
少々最初の授業と重複するようで悪いが、これは非常に重要な事なのでな。もう一度説明させてもらった。
創一:オーヴァードとジャームの違い……それは『日常に帰ってくる理由』があるかないか、ただそれだけだ。
誠:オーヴァードである以上、いつジャームになってもおかしくないっす。
でも、出来る事なら『人』のままで死にたいものっすね。
エンディング・フェイズ
慎一:『日常』に戻ってきた後の話だよ。
事件は解決してるから、勝手に侵触率が上がったりはしないんだ。安心していいよ。
雅之:が、運悪く帰ってくる事が出来なかった……すなわちジャーム化した者が出てくるケースもある。
その時は『新しい日常』、ジャームになってからの『日常』が展開される事になる。
誠:ジャームにとっての『日常』は僕達にとっては『非日常』っす。
そうなってしまったら、また新しい事件の種が蒔かれてしまう事になるんすね。
創一:俺達オーヴァードは、そんなあやういバランスの中で生きている。
だからこそ、平和なひと時を貴重なもの、愛しいものと思える。
雅之:うむ、その通りだ。『日常』の価値は人それぞれだとは思うが、何かしら大事に思うものがあるはずだ。
だからこそ、君達は今『日常』の中にいるのだからな。
一時閉幕-授業中断-
慎一:随分進んじゃったね、授業。
雅之:あとは『他の世界』について解説するだけか。長かったような、短かったような。(ため息)
誠:やっとこのなっがい授業も終わるんすねー(肩こきこき)
創一:……次の授業が長いか短いかはわからんが?(にやり)
誠:長い授業はイヤっすー(がくがくぶるぶる)
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